2020年10月17日

光に包まれた人


光に包まれた人に会った。
人生を知った貴族の女性だった。


あなたは、
これからもっともっと良い絵を描くでしょう。

けれど。
もっともっと困難な道を行くことになるでしょう。


お茶の時間を共にしてほしいと言われ、
世界各地の美術の話をした。

彼女のコレクションの中に
ブラックトップの土器があったのに驚いた。

日本では紅型の型紙を集めたという。


彼女の依頼で日本の首相夫人に
王立美術館を案内したことがある。

美術を志したことがあるというその人は、
専門的な技法の解説を喜んで聴いてくださった。


転居することになった気高い人を
最後に水彩でスケッチした。

「ここに私がいます」
「この絵はあなたが持っていて下さい」

「そして、ときどき私を想いだしてほしい」


posted by gomi at 15:33|

2020年10月07日

プルーン(プレジデント)


プルーン(プレジデント).jpg

     山形・白山農園

posted by gomi at 10:50| スケッチ

2020年10月03日

額装


眼がかすむようになり、
病院に行くと栄養失調だと言われた。

スペインでの労働許可をベルギーのものに変えるために、
ブリュッセルとマヨルカ島を行き来することが続いた。

まだEUになる前のことだった。


ブリュッセルには大きな画材店がある。
原材料が手にはいる昔ながらの塗料店もあった。

仕事の材料入手には困らなくなった。

画材店の額縁部門に一人、感性の鋭い人がいた。
経験が豊富で、扱う素材の製品番号もすべて頭に入っている。

王立美術館での模写の額装を頼んだ。
装飾学校を出ている彼は、自ら塗装を施してくれた。

結局20年近い付き合いとなり、
深い信頼関係が生まれた。


額装の確認のために、病院から電話をくれた。
その後、入院した彼には告げず私は帰国してしまう。

彼から教わったことは計り知れない。


posted by gomi at 11:06|