細密に見える初期油彩画も
近くに寄ってみたり、拡大写真を見ると、
ベラスケスや印象派に通じる
簡潔な描法によって描かれているのが判る。
色と線による縦横無尽な表現。
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Madrid の画廊で、日本でも流行となる
細密画の台頭を目にしたが、
魅かれたのは、プラド19世紀館にあった
Ignacio Pinazo の詩情あふれる描画の世界だった。
求め続けることになる
古典と印象派をつなぐひとつの道でもあった。
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色と線の重なりを想いながら
初期油彩画技法を追いかけることになる。
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地中海の光を浴びるためにも、
Pinazo の故郷 Valencia に居を移した。