
2020年05月02日
2020年05月12日
デッサン
絵具の塗り重ねで、
深い色味と表現が可能になった。
絵具の置き方は、デッサン技法に重なることにも注目した。
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銀筆・黒チョーク・白チョーク・赤チョーク
有色下地の上のデッサン。
これらは本画制作の描法に直結する。
細密な描写が可能な銀筆(銀線)による表現は、
柔毛細筆による線の集積(ハッチング)による描法。
黒チョークによるデッサンは、剛毛筆によるタッチを活かした描法に、
グレイ地の上の黒と白によるデッサンは、
半調子を塗った上に明暗を作る描法に、
黒・白・赤 3色を使うデッサンは、
黒で寒色、赤で暖色、白でハイライトを表現することにより、
暖色と寒色を使い分ける描法につながる。
併せて、デッサンの線の方向は筆の方向でもある。
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そして描法を超えて最も重要なこと。
表面描写ではない形 (フォルム)
『構造の強さ』を追い求める。
昔の徒弟のように布を描くことから始めて、
Valencia の美術家たちが催す人体デッサン会に通った。
posted by gomi at 09:53| 手
2020年05月22日
透明水彩
色の重ねのために
透明水彩画を見直すことにした。
イギリスで見た透明水彩画は
フランスの不透明水彩画の仕事とは違っていた。
日本の水彩はフランスで学んだ画家たちによる
不透明水彩技法が主流だった。
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Winsor&Newton の固形水彩絵具と焼き付けケースを揃えた。
嬉しくてうれしくて、いつまでも眺めていた。
西洋人の同級生が持っている舶来水彩絵具が欲しくてたまらくなった、
有島武郎の童話『一房の葡萄』を思いだした。
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筆と紙も厳選すると、全く新しい世界が開けた。
色の塗り重ねは実に楽しく、
現場でのスケッチは透明水彩で行うことになった。
顔料や画材メーカーの選択は変遷したが、
色の重ねの不思議さには、
今もなお驚かされ続けている。
posted by gomi at 15:09| 光