クリスマス近くなると思い出す映画
『シベールの日曜日』
画家コローが描いた森と泉がある
パリ郊外の街、Ville-d'Avray が舞台。
戦争で神経を病んだ青年と
孤独な少女 シベール Cybèle との出会い。
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Cybèle は小アジアの大地母神で、
古代ギリシャ・古代ローマにも入ったという。
椅子に座った母神で
聖母マリアの上智の座の形によく似ている。
聖母マリア信仰は今もあり、
私の絵を広めようとしてくれたフランス人も信仰していた。
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映画で青年はクリスマスの夜、異常者として
抹殺され、
シベールはピエタのように嘆き悲しむ。
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一神教と汎神性の重なり
泉の聖母や黒マリアの痕跡
ノートルダム(我らが貴婦人・聖母マリア)
ブルゴーニュの葡萄畑の教会からも
マリアと大地母神を感じる。
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ベルギーではブリュッセルに住んだ後、
広大なソワーニュの森が見渡せる丘に移った。
Ville-d'Avray によく似た風景の中で
絵を描き続けた。