2022年06月16日
静かな制作
来年9月まで、個展の予定が入っていない。
こんなに長く世の中との繋がりがないのは久し振りだ。
制作の段取りを見直し、
体力の衰えに合わせた日常生活を組み立てている。
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「世の中から離れるには芸術によるのが最も確かであり、
世の中と繋がるのも芸術によるのが最も確かだ」
*
Valencia の水色の空に十年の時を願い、
四十年もの時間を与えられた。
幸いなことに静かな制作を続けている。
齢七十となったが、日暮れて道遠しという感慨はない。
どこかにたどり着きたいとは思っていなかったし
どこかにたどり着くとも思っていなかった。
*
今朝、家の前を掃いていると、ハルゼミが落ちていた。
このところしきりに鳴いていたのは彼だったのだろう。
私もこのようにひとしきり絵を描いて、
光の中へ帰っていく。
何と幸せなことだろう。
posted by gomi at 11:48| 光