2021年01月07日

キリエ・エレイソン


昨年末から100号の制作を始めている。

スケッチから小下絵を起こし、
地塗りをしてコンポジションを転写した。

木々に囲まれた仕事場での制作が続く。


ずっと世間というものを恐れてきた。
集団生活になじめないことは子供のころからわかっていた。

絵を始めてからも、
世を離れて静かに制作することを望んできた。

そのおかげか稀有な魂との出会いがあった。

ベルギーの森の傍らに移り住んでからも、
魅力的な人々に巡り合った。

世間に知られることよりも、
孤独な魂との邂逅こそ望ましいと思っている。


世の中は怖いものだという気持ちは、
常にあり続けた。

しかしその世の中で、生きていかざるを得ない。

内側に開かれた生活を求めながらも、
人の世の残酷さに加担している自分がいる。

我を憐れみ給え、
キリエ・エレイソン 

絵を描くことは祈ることだと知った。


posted by gomi at 15:26|