2022年02月14日

『心で見る世界』



『星の王子さま』のキツネの言葉
「かんじんなことは、目に見えないんだよ」

あるいは渡辺和子先生の
『目に見えないけれど大切なもの』

これらは私たちの目が見えることで、
大切なことも見えていると思い込んでいることを示している。

実際、眼に映るものを一生懸命写したり、
写真を見ながら描いたような絵が巷に溢れている。


『生きがいについて』を書くことになる 神谷美恵子を
精神医学の道に導いた精神科医、島崎敏樹に
『心で見る世界』という著書がある。その中で、

「模倣再現への欲求というものは、人間に原始的にそなわっているもので、
この欲をみたすことはもともと芸術とはかかわりないことである」とし、

「一本の線や一つの形が持つ美はそれが含んでいる生命の美のうちにある」と説く。


或る大切な人が病院で薬づけにされた時、
精神科医 井原 裕 先生に救っていただいたことがある。

井原先生は島崎敏樹の孫弟子にあたり、
『精神科医 島崎敏樹 人間の学の誕生』
という著作がある。


posted by gomi at 10:27|

2022年02月07日

浅間・冬の陽


浅間・冬の陽 小.jpg



posted by gomi at 14:04| スケッチ

2022年02月04日

時に入る人


絵の前に佇んだ人がいる。
絵は彼岸と此岸をつなぐのかもしれない。

多くの大切な人々が彼岸に旅立った。永遠の時の中に入っていった。
彼らのまなざしの先に、絵が在ったことがある。


自然の中で絵を描いていると、自分が解体していくのがわかる。
自分も小さなエネルギーの集合体であり、絵もまたごく小さな渦巻だ。

「吾々には、自分の感覚に映じない要素が尚ほ澤山にある、
吾々は自分の知ってゐるより以上の大きなものを包含してゐる」

マーテルリンクは言う。『死後は如何』

原題『La Mort』の同じ箇所の訳には

「無意識の部分、つまり宇宙の一部を構成している部分は、広大で
意識の領域をはるかに凌いでいる」

というのもある。『死後の存続』


宮沢賢治の妹、トシの『自省録』に
「私は自分に力づけてくれたメーテルリンクの智慧を信ずる」
という文がある。

賢治とマーテルリンクの『宇宙意識』

絵は今も時の中に入った人々と重なり続けている。
風景の中で。星とともに。


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2022年01月07日

絵が選ぶ


正月3日夜の『100分deパンデミック論』を興味深く視た。

「見えているつもりで見ていない」という話が出たが、
絵を描いていれば、これは日常的に思い知らされることだ。

単に写すだけでは本質から遠ざかる一方だ。
「見えないものに託す」つもりで描いていく。


同じ3日に、美しい額縁が届いた。
注文したもので職人の手が入っている。

この額と共に世界を作り上げたいと思った。

絵は描きたいものを描きたいように描くことが全てで
その時点では採算を度外視している。

額縁や画材の選択を含めてのことだ。

しかし、販売となれば当然絵も商品として扱われる。

それでも美術に理解のある販売者と組めば心安らかな部分もあるが、
理解のない場所からは立ち去らざるを得ない。


力を出し合って良いものを作り、歓びを共有したい。
そして絵の行きたいところに収まるようにしたい。


posted by gomi at 11:26|