2020年07月13日

絵画ノート


『絵画ノート』は、
「いつか来る自分自身のために」と結んだ。

個人は普通の意味でのそれぞれではないと思う。
もっと大きなものの一部なのだと思う。

私が抱え込んだ課題は必ず誰かの課題にもなると思った。

このノートを作っている間も、
大きなものの存在に触れていることができた。


今、浅間山麓に住んで草木や鳥や虫たちに囲まれて暮らしている。

熊の爪痕がそこかしこにあって、
家の前をきつねがゆっくり歩いて行ったりする。

個を超えていく入口が広がっている。


ともかくも『絵画ノート』を仕上げ、
年季が明けた気分だった。

いよいよ本格的に制作に打ち込みたい。
朝から晩まで絵を描いていたい。

もう一度地中海の光を描くところから始めたかった。

どうせ貧乏をするならと、
マヨルカ島に向かった。


posted by gomi at 11:57|

2020年07月02日

初個展


Jan Gossaert の再現を試みた後、
ようやく「自分の仕事」に、向かい始めた。

10年の修業期間中、模写展は皆で何回か催したが、
個展は伊豆高原の“ミモ座”で
一度やらせて頂いただけだった。


“ミモ座”は、工業技術試験所でセラミックIC基板を提唱し、
京セラで開発の重責を担った
杉浦正敏さんの個人展示館だった。

技術者だった杉浦さんは、勉強に時間を費やしている私に
理解を示してくださった。

急逝されることになるのだが、
私の初個展を喜んで、地元のテレビなどを呼んで
宣伝をしてくださり、

一番大きな絵をお買い上げくださった。


天にお願いした修業期間は過ぎて行き、
絵画技術習得方法は、少しずつ体系化していった。

数年後、勉強に区切りをつけ、
『絵画ノート』として纏めることになる。


posted by gomi at 09:53|

2020年06月23日

現代日本の画家


日本に帰ると東洋画の構造に関心を持った。

墨絵・日本画・漆絵 の
塗り重ねがどうなっているのかを調べると、

時代をさかのぼるにしたがって、
東洋画と西洋画には共通項が多くなることを知った。


あらためて現代日本の画家、
棟方志功・奥村土牛・小林勇 の仕事を仰ぎ見た。

棟方志功は自宅が作品展示場だったころ、
玄関に高田博厚先生の小品を見い出したことがある。

奥村土牛は構造の強さとともに、絵具の重ねに憬れを抱いた。
色の重ねで、空間の中での位置まで表現している。


冬青 小林勇 の絵が手元にある。

三越美術部で長く仕事をされた、
嶌田二三夫さんから頂いたものだ。

小林勇の書画は、若いころから大好きだった。

「人は年ごとに、年とってよくならなくてはならない」
『夕焼』という美しい文章がある。

高田先生は小林勇を信頼し、作品も交換したという。


posted by gomi at 13:13|